賃貸オフィスコラム
OAフロアってどんなフロア? ーぐちゃぐちゃな配線からすっきりとしたオフィスへー
1.OAフロアとは
OAフロアの「OA」とは、Office(オフィス)、automation(オートメーション)の略で、配線を収納するために二重床にしたものです。構造は非常に簡単で、元々の床の上にパネルを敷いて、二重構造にし、本来の床と新しく敷いたパネルの間にパソコンやプリンターなどの配線を収納します。
日本でのOAフロアの始まりは、アメリカから入ってきたコンピューターの普及に伴い、現在のセンクシア株式会社にあたる日立機材が1960年代から商品開発に取り組み、東京オリンピックの開催年である1964年に販売が開始されました。ちなみに日本最初のOAフロアは東京大学の電算室に導入され、一般のオフィスでは1990年代以降に普及したと言われています。
2.OAフロアを導入するメリット・デメリット
メリット
①事故防止
OAフロアで配線を収納することによって、配線に足を絡めての転倒や、踏みつけて断線させてしまってのデータの消失と言った、怪我や事故等のトラブルを未然に防ぐことができます。
②オフィスの見栄え改善
配線が床の下にある状態と、床の上にある状態では歩きやすさや、オフィスを掃除する時の手間が大きく変わっていきます。同時に、オフィスの見栄えにも大きく影響するため、OAフロアを導入することで、すっきりとした空間を生み出すことができます。
③レイアウトが自由になる
OAフロアで配線を床下に埋めるため、当然、オフィスの床により多くの自由な空間を生み出すことができます。それによって、オフィスのレイアウトの選択肢も大幅に広がっていくことができ、好みのオフィスの外観造りを手助けします。
デメリット
①レイアウトを変更するときに手間がかかる
OAフロアにすることによって自由な空間を生み出し、レイアウトの選択肢が増えることが可能であるのは先ほど述べましたが、コードを出す位置を予め決めなくてはいけない事の影響で、一度レイアウトを決めてしまうと、後で大規模なレイアウトの変更をすることが難しくなってしまいます。なのでレイアウトを決める際は十分に考える必要があります。
②工事に施工費用がかかる
OAフロアを導入するためには業者による工事が必要となるため、その施工費用が必要となるため、費用の準備が必要となります。費用は、1㎡あたり6500円〜16000円が相場とされています。オフィス面積が広ければ広いほど費用は高くなり、工事期間も長くなるため注意が必要となります。
3.OAフロアの種類
OAフロアを大きく分けて「置敷タイプ」と「支柱タイプ」の2つに分けることができます。ここでは置敷タイプの「簡易タイプ」と「溝配線タイプ」、支柱タイプの「床下調整タイプ」を紹介していきたいと思います。
①簡易タイプ
主に樹脂やプラスチックで作られたパネルに支柱がついているタイプで、コードやケーブルは本来のオフィスの床とパネルの間に出来る空洞部分に収納します。価格が安くて軽量であり、施工も比較的短期で行うことができますが、素材的に耐久性や耐燃焼性に若干の不安が残るのがデメリットです。また空洞の中へ無造作にケーブルをいれるタイプのOAフロアなので、初期の段階で整理しておかないと配線のやり直しに手間がかかります。
②溝配線タイプ
パネルに支柱がついていないタイプのOAフロアです。コードやケーブルはパネルに刻まれている溝部分にあわせ、上からカバーをかける形で収納します。樹脂にコンクリートを合わせた素材もあるので、耐久性は簡易タイプも優れており、溝部分にケーブルを合わせることによって配線のやり直しが簡易化されますが、溝に入れるタイプのため、簡易タイプよりも入れることができる配線の数が少なくなります。また、値段の方も簡易タイプよりも高価になります。
③床高調整タイプ
主にスチールで作られたパネルに支柱がついているタイプです。簡易タイプ同様空洞部分にコードやケーブルを収納します。パネルの耐久性も高く、支柱の高さ調整が可能なので、天井の高さにもよりますが、簡易タイプや溝配線タイプよりも多く収納することができます。ただ、値段も前の2つよりも高額になり、施工期間も長くなります。
この3つのタイプにはそれぞれ長所、短所があるので、オフィスに合ったタイプを使うことが重要になります。
その他オフィス選びの際の注意すべき点については、賃貸オフィスコラムにて掲載しておりますので、下のリンクから是非ご覧ください。
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