賃貸オフィスコラム
オフィス選びの重要項目!使える広さ「専有面積」と室内の「間取り」
オフィスを借りる際に、オフィスの広さや間取りを重要視する方も多いでしょう。賃料とのコストパフォーマンスを考えるのも大事ですが、専有面積や間取りをよく見ておかないと、「思っていたより狭かった!」などのトラブルの元になります。今回は専有面積や間取りについて、注意するべき点をまとめました。
2種類の専有面積の違いと注意点
賃貸オフィスの専有面積には、大きく分けて二種類「ネット面積」と「グロス面積」があります。

「ネット面積」の「ネット(net)」には、「正味の、実質の」といった意味があります。即ち、オフィスとしてテナントを使用できる部分の面積になります。
「グロス面積」の「グロス(gross)」には、「全体の、大まかな」といった意味があります。オフィスとして使用できる部分以外にも、エレベーターホールやトイレなどの水回り、共用の廊下などを含めた面積になります。
給料に例えると、支給額全額が「グロス」、所得税などを差し引いた手取り分が「ネット」という感じになります。
■ズバリ、どちらがお得なのか?
「ネット面積」と「グロス面積」を、同じ面積・同じ賃料で比較した場合、エレベーターホールや廊下といった共用部分を面積としてカウントしていない「ネット面積」の方が、オフィスとして使用できる専有面積は広くなると考えられます。そのため、「ネット面積」の方が割高になっていたとしても、使用できる部分の1坪当たりの金額でみれば逆に安くなっている可能性もあります。
■注意すべき点
ただ、契約したい物件の専有面積が「ネット面積」なのか「グロス面積」なのか明記されていない場合もあります。
どちらの面積を記載するかはビル管理会社や貸主次第ですが、中小規模のオフィスビルや、坪単価が周辺相場より安くなっている場合は、「グロス面積」で表記されている傾向にあります。
面積の表記がどちらなのか、特に記載がないからといって、確かめずに契約してしまうと、実は「グロス面積」表記になっていて、入居してから「思っていたより狭い!」ということになりかねません。図面を見るなどし、不明な点は不動産業者に確認しておきましょう。
間取りと清掃の意外な関係性
自分たちのオフィスの清掃はオフィスを借りている自分たちが担当し、エレベーターホールや廊下などの共有部分の清掃はビル管理会社が担当するのが通常です。
ここで1つ考えて頂きたいのが、トイレや給湯室などの「水回りのある場所」です。

■水回りが専有部(使用しているオフィスの中)にある場合
トイレや給湯室などの水回りが自分たちの使っているオフィスの中にある場合、いちいち廊下を通ってトイレまで行く手間を考えれば非常に楽です。
しかし、水回りが専有部にあるので、オフィスを借りている自分たちで清掃しなくてはなりませんが、水回りの清掃、取り分けトイレ掃除は紙の補充から便器の清掃まで、色々と手間がかかり面倒です。
仕事の合間を縫ってトイレ掃除をしなければならず、洗剤やトイレットペーパーなどの費用もかさみ、業者に委託するにしても、経済的な効率はあまり良くありません。
しかも、水回りの設備をオフィス内に置く場合、水道管などの導線をオフィス内に引かなければならず、その分使用できる面積も減ってしまいます。
■水回りが共有部(廊下など)にある場合
共有部の清掃は、先述した通りビル管理会社が行ってくれます。
トイレや給湯室を使う場合は、自分たちの使っているオフィスから廊下へと出入りしなければいけませんが、清掃する際の手間やコストに比べれば、はるかに負担は軽減されます。
また、水道管などの導線をオフィス内に引く必要もなくなるので、専有面積を有効に使用する事が出来ます。
ただし、「共有部分の清掃はオフィスを借りている人たちで分担する」といったビルもあるので注意が必要です。
間取りの綺麗さも重要なポイント

例えば、デスクワークが中心となるオフィスを借りたい場合、机を置くスペースを考えなくてはなりません。デスクワークのみならず、学習塾、クリニック、飲食店、美容院など業種を問わず、室内のレイアウトをどのようにするかを、間取り図を見ながらイメージしていきます。
その際、間取りが歪な形だと、レイアウトに制約が生じ、専有面積通りの広さを活用できなくなってしまいます。例えば以下のような場合はレイアウトに工夫を凝らす必要があります。
■一辺が円弧(丸みを帯びた)形状

太陽光がたくさん取り込めるようなガラス張りになっていることも多い、半円形や扇形の間取りでは、窓際の丸くなっている部分の使い方がポイントになります。四角い机などを置くと、窓との間に隙間ができてしまいます。
弓なりになっている窓際には、それに合う丸みを帯びた机などを置くか、観葉植物などの小物を置くか、敢えて何も置かないか、といった選択肢が生まれ、オフィスのデザイン次第では有効活用できるものとも言えるでしょう。
ワークスペースが犠牲になってしまう分、オフィス全体の雰囲気を華やかにすることができるはずです。
■入り口付近や部屋の奥など一部分だけ細く狭くなっている

アルファベットのLの字・Jの字にも見える、クランクのように折れ曲がっているような、一部分だけ出っ張っている、かといって決して広くはない部分があるような間取りだと、その部分の使い道に迷う事でしょう。壁がある事による閉塞感で、机を置いたとしても社内での意思疎通が困難になりますし、そもそも玄関やトイレのある部分が狭くなっている事で机を置くほどの広さがない場合もあります。
こうなってしまうと、専有面積の割にワークスペースが狭くなってしまい、従業員数の多い企業だと机が足りなくなってしまいますし、同じ専有面積でも形の整った間取りのオフィスの方が置ける机の数も多くなるので、賃料次第では損をしてしまいます。
逆に、入り口部分が狭いのであれば、入口玄関からではオフィス全体が見えにくいので、パーテーションを設置しなくて済みますし、部屋の奥が狭いのであれば、物置などに転用すれば、空間を有効活用できます。
いずれにせよ、複雑な間取りは回避して専有面積当たりの机の数を増やすことを優先させるか、複雑な間取りでも趣向を凝らして自分たちの使いやすいレイアウトに変えていくか…快適なオフィスを作れるかどうかは、ここにかかっていると言ってもいいでしょう。
理想にあったオフィスをご紹介します
今回は賃貸オフィスを探す際に注意したい「専有面積」「間取り」について取り上げました。
賃貸オフィスを選ぶ際には、室内の広さや、水回りなどの配置に注目し、慎重に選んでいく必要があります。
その他オフィス選びの際の注意すべき点については、賃貸オフィスコラムにて掲載しておりますので、下のリンクから是非ご覧ください。
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2019年08月23日現在