新宿街角コラム
新宿駅西口・南口大規模再開発 ー新宿グランドターミナル構想とは何か?ー
1.新宿駅西南口が抱える課題
現状の新宿西南口地区は、鉄道や道路による、まちの分断や車両等による歩行者交錯などの様々な課題が挙げられています。
まちの分断については特に、鉄道や甲州街道、1号街路等を横断できる歩行者通行空間が限定的になっていることが課題となっております。
その課題を解決していくために東西南北の歩行者中心のネットワークを構築していきます。
具体的な例を挙げますと、南北デッキと連携し、甲州街道を横断する国道デッキを整備し、南街区建物内を貫通して新宿サザンテラス、バスタ新宿方面に往来出来る歩行者ネットワークを整備していきます。
2.西口と西南口を繋ぐ、新宿グランドターミナル
新宿グランドターミナルは、更新期を迎えた駅ビルの建て替えを契機に、敷地の整頓を行いながら、周辺の再編に取り組みます。
場所は新宿区西新宿1丁目及び代々木2丁目各地内で、区域面積は約2ha。現在の京王百貨店の場所を含む北街区と、甲州街道をはさんで渋谷区側の南街区に分けられ、北街区の工期は2040年代まで、南街区は2028年度までが予定されています。
取り組み概要として『世界一のターミナルにふさわしい機能の充実・強化』『駅とまち、まちとまちの回遊性向上』『国際競争力の強化に資する機能の導入』『周辺地域への転換』の4つが掲げられております。
また、新宿グランドターミナルの実現にむけての整備として異なる事業主体による複数の事業が連携し、人中心のまちを目指します。
3.歩行者ネットワークの整備
新宿グランドターミナルが交流のネットワークが生まれる場所とするため、グランドターミナルを介して、東西のまちとみどりをつなぐ歩行者中心の空間として東西骨格軸の整備、グランドターミナルを一体化し、駅とまち、まちとまちをつなぐ歩行者空間(ターミナル軸)の整備、そして、地上、地下、デッキレベルのターミナルをつなぐバリアフリーの縦動線(ターミナルシャフト)の整備に取り組みます。
ターミナルシャフトを駅改札近くに設置することで、駅からまちへの移動や乗り換え経路だけではなく、まちの回遊動線としても利用することができます。
4.地域への貢献
新宿グランドターミナルは、地域社会に貢献できるよう様々な工夫が施されています。
第一の工夫として、にぎわい場を形成するために観光産業拠点を整備し、さらに、周辺に宿泊施設を設けることによって、国内、国外からの観光客を呼び込み、地域社会の活性化に貢献していきます。
宿泊設備については、北街区に宿泊機能に加え、新たな体験価値を求めるニーズに対応したサービスや空間を提供するライフスタイルホテルを、南街区には新宿を一望できる国際水準のラグジュアリーホテルを整備していきます。
また、災害発生時の対策、防災対応力強化に向けた取り組みとして、帰宅困難者の一時滞在施設や、防災備蓄倉庫、災害時にも安定して電力が供給できる非常用発電機の整備がなされております。
帰宅困難者用の一時滞在施設は約5,830㎡、約3,540人の収容を計画しています。
5.都市景観の形成
新宿グランドターミナルの景観を美しいものにするため、遠景、中景、近景、そして夜景の4つの視点から考えて形成していきます。
遠景としては超高層ビル群の調和と周辺地域からの見え方を考慮しながら、駅のランドマークとなる、なだらかな丘状のスカイラインを形成していきます。
また、新宿の個性を象徴する都市景観の形成のために、活動が表出する外観のデザインである『新宿テラス(中層・高層)』を整備します。新宿テラスは建物内部のパブリック空間等のアクティビティが表出するデザインで、東西南北の各方面に見通しができ、活動のできる開放的な空間を形成します。
その他オフィス選びの際の注意すべき点については、賃貸オフィスコラムにて掲載しておりますので、下のリンクから是非ご覧ください。
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