新宿街角コラム

多機能な街「曙橋」の賃貸オフィス事情

曙橋

新宿区の東部に位置する曙橋。靖国通りと外苑東通りが立体交差する交通の要衝で、新宿の東、四谷の北、市ヶ谷の西に位置するこの地は、職住近接が可能な住宅街とオフィス街が混在し、さらに学校や博物館、官公庁などの公共施設も多く立ち並ぶ多機能な街となっています。

今回は、曙橋駅周辺のオフィス事情と周辺環境をご紹介します。

アクセス

アクセス

曙橋駅は都営新宿線の駅です。新宿からは3分、神保町からは5分、馬喰横山からは11分のところにあります。尚、この駅に急行電車は止まりません。
隣駅である市ヶ谷駅へは電車2分または徒歩13分、新宿三丁目駅へは電車2分または徒歩23分で向かうことが可能です。
曙橋駅から見て南には東京メトロ丸の内線の四谷三丁目駅があり、徒歩8分で向かうことができます。

曙橋の周辺環境

曙橋の周辺環境

曙橋の周辺環境

曙橋の歴史は意外と浅く、駅名の名前の由来となった「曙橋」は、駅から見て東、靖国通りを跨ぐ形でかかる外苑東通りを繋ぐ橋のことで、その開通は1957年、今からたった60年ほど前の戦後の話になります。

駅周辺は靖国通りを谷底にするような高台となっていることから、北側の牛込や若松河田方面からは合羽坂などを下ってくる必要があり、さらにそこから南側の四ツ谷方面へは津の守坂などを上る必要があります。また、合羽坂の東、現在の防衛省の敷地は、かつて陸軍士官学校の敷地で、牛込~四ツ谷間の南北移動をする際にはこれを大きく迂回しなければなりませんでした。

関東大震災の後、震災復興も兼ねて四ツ谷~牛込を短絡する橋をかける機運が高まりましたが、その後第二次世界大戦により工事が中断、終戦後の1957年に開通したときには戦後復興の象徴として今後の成長を願い、日が昇る明け方という意味の「曙」橋という名前が一般公募から採用され、盛大な祝賀パレードも行われました。

曙橋の完成で南北間の移動は円滑になり、その後の東京オリンピック開催やモータリゼーションの波を考えると、外苑東通りと靖国通りを立体交差する形でかけられた曙橋の重要性がお判りいただけるかと思います。

現在、靖国通りや外苑東通りなどの大通り沿いにはオフィスビルが並び、再開発も活発な地区になっています。荒木町には飲食店街が、大通りから伸びる細い路地の先には古くからの住宅街が形成されていて、ノスタルジックな雰囲気の街並みが映画の撮影にも使用されています。また、旧陸軍士官学校の跡地が防衛省の敷地になっているなど、周辺には官公庁の建物も目立ちました。

交通の要衝である曙橋には、どういった見どころがあるのでしょうか?

防衛省 市ヶ谷庁舎

防衛省 市ヶ谷庁舎

曙橋駅の東、合羽坂を下りきったところに、防衛省の市ヶ谷庁舎があります。建物は見えますが、入口の門は靖国通りをさらに東に行ったところにあるため、市ヶ谷駅の方向から歩いたほうが近くなります。

先述した通り、ここにはかつて旧大日本帝国陸軍の士官学校があり、戦時中は大本営の陸軍部に当たる参謀本部も移転してきました。戦後、極東国際軍事裁判に利用された後も自衛隊の駐屯地として用いられ、小説家の三島由紀夫が乱入する事件の起きた地でもあります。

2000年に当時の防衛庁本庁が六本木(現在の東京ミッドタウン)から移転し、2007年に防衛省に改組されて以来、省庁としての防衛省の拠点機能のみならず、陸海空すべての自衛隊の幕僚監部、さらに陸海空を統べる統合幕僚監部も所在し、敷地内にはパトリオットミサイルPAC-3を展開できるよう整備されているなど、日本の国防と首都東京の防衛の中枢としての機能も担っています。

広大な防衛省の敷地内は原則立ち入り禁止ですが、一般向けの見学ツアーが行われており、事前に予約すれば普段見ることのできない防衛省の各施設を見学することができます。

中央大学 市ヶ谷キャンパス

中央大学 市ヶ谷キャンパス

合羽坂を下りきったところ、防衛省の敷地のすぐ西隣に、中央大学の市ヶ谷キャンパスがあります。

ここには元々通産省(現在の経済産業省)が管轄の財団法人の建物があり、1999年に移転した際に中央大学が購入、翌2000年から大学院の校舎として利用しています。

ただ敷地が狭く施設が手狭なことから、現在は法務研究科(ロースクール)のみが利用、2010年に市谷田町キャンパスが開校してからは周辺施設に機能を分散させています。

新宿歴史博物館

新宿歴史博物館

曙橋駅の南東、津の守坂通りを下る途中の路地を左に入ると、タイル敷きの細い道路の一角に、銀色のモニュメントが置かれたひと際大きな建物が見えてきます。新宿区立新宿歴史博物館です。

元々江戸時代に宿場町として栄えた新宿の、さらに昔の旧石器時代からの様子を、復元模型などを用いて事細かに再現、昭和の家屋を復元したものや、かつて走っていた都電のレプリカなども展示されており、新宿地区の発展の歴史を学ぶことができます。

曙橋の賃貸オフィス事情

オフィス事情

オフィス事情

外苑東通りと靖国通りが立体交差する曙橋は、大通り沿いに大小さまざまなオフィスビルが並び、近年は再開発の動きもあり、人通りも多いことから賑わった地域となっています。駅前には飲食店やコンビニエンスストアの他、不動産屋やドラッグストア、学習塾やホテルが多く見られた印象です。

外苑東通りの東側、荒木町には大通りから伸びる飲食店街が形成され、さらにそこから細い路地を進むと古き良き住宅街が形成されていて、マンションの他、ノスタルジックな木造建築の建物も見られました。

外苑東通りより西側、舟町や愛住町には寺院が多く存在し、マンションが多い住宅街の中に小規模のオフィスビルが点在する形となっていて、静かな環境の中で事務所を開設したい場合にはおすすめです。

外苑東通りを南下したところには四谷警察署があり、西側の富久町には交番が、市谷薬王寺町には警視庁の第五機動隊や特科車両隊もあるほか、靖国通りを東進すると防衛省がある関係上、この一帯は警備体制が厳しいエリアとなっています。一方、四谷三丁目には四谷消防署がありますが、愛住町や荒木町などは細い路地が入り組んでおり、一部には古くからの木造建築もあることから、火災が発生した際にはリスクが高くなるエリアになります。

牛込方面は高台で、靖国通りが谷底になり、四ツ谷方面へ再び坂を上っていく形になり、一部急峻な坂道も見られました。狭い路地や坂道が多いため、車両の運転が難しい場所が見られました。

曙橋が交通の要衝として機能していることから、東西に移動する際には地下鉄が、南北に移動する際には都営バスが通っており、タクシーも多数往来しているエリアのため、利便性は高くなっています。コンビニエンスストアや飲食店、ドラッグストアが数多く見られた他、博物館や美術館、アトリエなども見られました。娯楽施設に関しては種類が限られている印象です。

交通の利便性が良いことから、営業などを行う場合は靖国通りや外苑東通りに近いオフィスが、閑静な住宅街で個人事務所を開設する場合は愛住町や荒木町、四谷三栄町などのオフィスがおすすめです。賃料は平均して坪単価9,000~12,000円程度で推移しており、立地や築年数次第ではさらに安価な物件もございます。

オフィス選びはご相談ください

曙橋周辺の賃貸オフィス事情について、周辺環境を交えながらご紹介しました。外苑東通りと靖国通りが交わる交通の要衝で、防衛省などの官公庁も集まるほか、大通りから伸びる路地伝いには飲食店や古き良き住宅街も広がっていることから、職住近接にも優れた地域となっています。

新宿賃貸事務所.comでは、曙橋とその周辺(住吉町、片町、愛住町、富久町、荒木町、舟町、市ヶ谷など)の物件を含め、新宿周辺の賃貸オフィスを紹介しています。賃貸オフィス物件をお探しの際は、下のお問い合わせフォーム、もしくはお電話(0120-95-5129)よりお気軽にご相談ください。

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