新宿街角コラム
「歴史に見守られて 牛込柳町駅」
牛込柳町駅は、2000 年 12 月に開業した東京メトロ大江戸線の駅です。
旧牛込区の市谷柳町にある駅であることで命名されました。かつてこの地区にも路面電車が走っていましたが、1970 年に廃止され、そのまま代替の地下鉄が建設されずにいました。東京都庁の西新宿移転に伴う新しい地下鉄建設の経路決定にあたり、牛込地区ではこの都電 13 系統の経路を踏襲することとなりました。
エリア優位性
隣駅は若松河田駅、牛込神楽坂駅です。新宿や六本木などの主要都市へアクセスしやすく、徒歩圏内に神楽坂・飯田橋がありとても便利です。電車で移動する場合、 新宿までは大江戸線で 10 分、六本木までは大江戸線で20 分ほどでアクセス可能です。また都営バスも新宿、九段下、渋谷、池袋方面へと夜遅くまで通っています。
新宿区でありながら大通り以外は車の従来も少なく、閑静な住宅街が広がっています。アパートやマンションなどの賃貸物件も人気が高いエリアです。
駅上にある市谷柳町交差点は、大久保通りと外苑通りの交差点なので交通量は多いです。
東京女子医大病院や東京女子医科大学、成城高校などもあり学生が多い街です。また、古くからのお寺も多く建ち並んでいます。
歴史
常楽寺は駅南側の新宿区原町 2 丁目にある顕本法華宋の寺院です。マンションに組み込まれており、1 階に本堂がある珍しいお寺です。寺院境内に永代供養墓も設けられ、納骨者を過去帳に記録し、お骨は骨壺で永代に安置するようにしています。当初は、檀家のために開設されたものですが、社会的なニーズに応えるため門戸を開いています。
大乗山経王寺は、新宿区原町にある日蓮宗の寺院です。お大黒様を祀っており、慶長 3 年(1598)に尊重院目静上人によって開創されました。たびかさなる火災にも焼けずに残ったので「火防せの大黒天」と呼ばれて庶民の信仰を集めたそうです。現在も新宿山ノ手七福神のひとつとして数えられ、年 6 回の甲子の日には御開帳と御祈祷が行われる「大黒天祭」が催され多くの人でにぎわいます。
牛込柳町天祖神社は、原町 1 丁目の鎮守として多くの人々に信仰されています。昔この辺りに長兵衛というたいへん信仰心の篤い里人がおりましたが、ある時夢の中に神様が現れ、「我ここに住みて諸人の苦難を救わん」と言われることが五晩続いたといいます。そこで長兵衛はいよいよ信心を深めて、まるでそこにおられるかのように神を祀ったそうです。
それを聞いた大橋龍慶という長者が、天照皇大神宮を勧請して祠を建て、その後、諸難消除祈願、病気平癒祈願、安産祈願、弓術皆中祈願などでお参りする人が絶えることなく、霊験あらたかな神社として知られるようになりました。境内には桃の神を祀った桃祖神社があり、桃の節句にはイベントがあるといいます。
幸國寺は、寛永 7 年(1630 年)中明院日観上人によって開山されました。関ヶ原の戦い(1600 年)以降、戦乱の余韻が残り荒んだ世の中を憂いた加藤清正公が、“幸せな国をめざす寺”の創建を発願され、その遺訓を日観上人が受け継いだものといわれています。
2018年10月30日現在