新宿街角コラム
「多様な文化が混ざり合う街 西武新宿駅」
西武新宿駅は1952年に開設された駅で、当時本川越〜高田馬場間を結んでいた旧西武鉄道村山線(現・西武鉄道新宿線)が新宿駅まで延伸する過程で仮設駅として誕生し、新宿線の新宿駅乗り入れの中止とともに恒久的ターミナル駅となりました。
新宿駅から北へ400〜700mほど離れたところにあり、西武新宿線の起点駅となっています。
改札は中央改札と北口改札の2ヶ所ありホームの両端に位置しています。西武新宿PePeと直結しており、中央改札は2階部分に、北口改札は1階にあります。中央改札口付近には定期券・特急券売り場が併設されており、平日は7時から20時まで営業しています。
都営大江戸線新宿西口駅、丸ノ内線への乗り換えが比較的近いですが、京王電鉄や都営新宿線、都営大江戸線新宿駅への乗り換えは慣れていないと徒歩で数十分はかかるところにあります。
新宿プリンスホテル
駅の2階に直結した西武新宿PePeは新宿プリンスホテルと一体となっており、駅、ホテル、ショッピング、レストランの4種の機能を有する総合ターミナルビル・西武新宿ビルとして、1977年3月3日に開業しました。2017年2月15日には開業40周年を迎え、たくさんの利用者に愛される複合施設となっています。
新宿プリンスホテルはJR新宿駅東口からも地下道直結、都営大江戸線新宿西口駅から徒歩2分と好立地のホテルで、シックなレンガ色の外観が特徴的です。
10階から24階までは571室の客室、地下2階から8階は西武新宿PePeで形成された機能的なホテルです。
食事はビュッフェダイニングプリンスマルシェで四季折々の食材とライブキッチンから放たれる臨場感を楽しめます。
外国人観光案内所は24時間対応、多言語での観光・ショッピングの案内等、万全の態勢でお客様をお迎えします。
周辺エリア
高架下に展開する商業施設は「Brick.St(ブリックストリート)」です。
飲食店4店とコンビニエンスストアの計5店舗を備えています。1980年開業当時は「アメリカン・ブルバード」としてアメリカン・カジュアルをコンセプトとしたファッションゾーンでしたが、新宿・歌舞伎町エリアを訪れるたくさんの観光客に幅広く対応できるよう、2016年に飲食ゾーンとして生まれ変わりました。
300mにおよぶ通りに沿って店が集っており、歌舞伎町の賑やかな商業エリアに隣接しながらも鉄道高架下を活用した明るく落ち着いた雰囲気で多種多様な店舗を取り扱っています。
西武新宿駅の目の前に位置するのは歓楽街として有名な歌舞伎町。歌舞伎町一番街(劇場通り)、中央通り(セントラルロード)、さくら通り、西武新宿通り、東通、区役所通りなどがあり、深夜になってもネオンで明るく人通りも多いです。
一丁目と二丁目があり、おおむね花道通りを境とした南と西武新宿駅周辺の一角が歌舞伎町一丁目、北が歌舞伎町二丁目となっています。
外国人観光客にとっても歌舞伎町は観光スポットとして人気のエリアです。靖国通り沿いにあるディスカウントストア「ドン・キホーテ新宿歌舞伎町店」は、歌舞伎町の玄関口として多くの人で賑わいます。
実は大久保と歌舞伎町の間にももう1つドン・キホーテは存在しており、それが「ドン・キホーテ新宿店」です。この2店舗は共に24時間営業、免税サービスがあり、格好のショッピングスポットになっています。
人気の施設
歌舞伎町エンタメの代表ともいえるのが「ロボットレストラン」です。来場客の9割以上が外国人旅行客が占める人気エンターテイメントで、巨大アンドロイドによるダンスショーなど非日常を味わうことができる空間となっています。
入口には、以前はなかった多言語の歓迎表示看板が置かれていて、客層の多国籍化が進んでいることがわかります。
鎌倉時代から江戸時代のサムライ文化を紹介する博物館「サムライミュージアム」は、英語が堪能なスタッフが丁寧に解説してくれることで外国人旅行客に大人気です。戦国武将やお姫さまの格好をして記念撮影ができるコーナーや殺陣のショーなど、訪れた旅行客が楽しめる催しもあり、博物館としては珍しく21時まで開館しています。
歌舞伎町のど真ん中に位置する新宿東宝ビルの上には、「ゴジラヘッド」と呼ばれるゴジラの巨大なオブジェがあります。12時から20時の間に毎日9回、1時間おきに吠える仕組みで、見るものを驚かせます。
2017年7月14日にはVRエンターテイメント施設「VR ZONE SHINJUKU」がオープンしました。ゴーグルをかぶり、さまざまなVR体験を楽しむことができます。ドラゴンボール、マリオカートやエヴァンゲリオン、ガンダムに乗るなど、日本のアニメやゲームが好きな外国人旅行客の心をわしづかみにするアトラクションが勢揃いしています。
最後に
このように、買い物や飲食店の他にも、エンターテイメント施設が豊富な歌舞伎町に、外国人旅行客は続々と足を運びます。夜のアクティビティの充実が、外国人旅行客を惹きつける理由のひとつなのかもしれません。
歌舞伎町とその周辺ではここ数年ホテルの新規開業が進んできました。外国人旅行客を狙いとしたホテル開業ラッシュが続いているのです。
新宿エリアで5棟1,447室のホテルを運営するアパホテルをはじめ、2013年12月に開業したデザインホテルの新宿グランベルホテル、旧コマ劇場跡地の新宿東宝ビルに開業したホテルグレイスリー新宿、チェーンのスーパーホテルや東横インなど、多くのホテルが展開しています。
ホテルに宿泊していれば近所で回遊や飲食を楽しむ機会も増え、観光地として知名度が上がり、滞在することの価値も上がっていくでしょう。
2017年12月15日現在