新宿街角コラム

1.はじめに

　都市整備局は歩行者中心の新宿駅に向けたファーストステップとして、本年9月末以降に、新宿駅西口駅前広場の車両動線や歩行者の動線を大きく変更することを発表しました。今回の街角コラムでは動線変更の概要や新宿西口が登場するドラマ作品について紹介していきたいと思います♪

2.動線変更の概要

　この章では、新宿駅西口広場の動線変更の再整備計画について紹介します。この計画を始める理由として東西の移動のしにくさと老朽化が挙げられます。都心最大の交通結節点である新宿駅ですが、従来だと東西の移動がしにくく、来訪者の通勤客の滞留空間が不足していました。さらに駅施設や駅ビルの老朽化も課題となっていました。以上の2つの問題を解消するためにこの整備計画が発表されました。
　1つめの変更は、車道の動線変更です。線路上空に東西デッキを設け、広場内の車道を南北方面への通り抜けを不可能にします。この取り組みにより、2つめの歩行者動線の変更が実現します。地上レベルにおいて、歩行者が道路を横断することなく、歩行者が東西南北に行き来できるようになります。以上の取り組みによって、新宿駅西口広場が人中心の空間に生まれ変わるのです。
　この取り組みは、2018年に策定された新宿の拠点再整備方針に基づき、2019年の都市計画決定、2021年の土地区画整理事業開始、2022年3月からの広場整理着手という段階を経て実施されています。都は新宿グランドターミナル構想の第一歩と位置づけています。
　車両は西口大ガード方面からの直通ができなくなりますが、迂回ルートへの誘導や一時退避エリアの設置で交通の円滑化を図り、新設デッキと吹き抜け空間により車道と完全分離された安全な歩行者回遊動線を実現します。

3.新宿西口が出てくるドラマ

　今回動線が大きく変更されることになった新宿西口ですが、現在のような景観となったのは高度経済成長期の頃だと言われており、半世紀以上の歴史あるこの景観は様々なドラマ作品にも登場しています。その中でも今回は以前の街角コラム(https://tfc-office.jp/column/street-views-103/)　でも登場した1975年から1977年にかけてNET(現：テレビ朝日系列)で放送されたテレビドラマ『秘密戦隊ゴレンジャー』について紹介していきたいと思います♪
　今でも子供たちに人気なスーパー戦隊シリーズの第一作であるゴレンジャー。現在シリーズ誕生50周年を記念した「ナンバーワン戦隊ゴジュウジャー」が好評放送中ですが、以前の街角コラムでも紹介したようにゴレンジャーの秘密基地は新宿西口の地下にある設定。第46話「黒い超特急！機関車仮面大暴走」では世界征服を企む悪の組織・黒十字軍が怪人きってのスピードランナーである機関車仮面の足に地底探知機を装着させ、ゴレンジャー基地の捜索を命じるのですが、その際に今回紹介した歩行者動線を激走しているのです。該当の場面では機関車仮面が小田急百貨店や京王百貨店などをバックに走っており、在りし日の小田急百貨店の姿を見ることができる歴史的価値のある映像となっております。
　新宿西口の歩行者動線は現在でも多くの人々が行き来していますが、ゴレンジャー放送当時の半世紀前もこれは全く変わらない模様。新宿西口の歩行者動線は過去、現在そして未来も多くの人々が利用していくことでしょう。

4.おわりに

　今回の街角コラムでは新宿西口の車両動線および歩行者動線について紹介しました。動線の変更により人や車の流れが大きく変わることが予想されますが、今後どのようなメリットが生まれるのかとても楽しみです。
　その他店舗・オフィス選びの際の注意すべき点については、賃貸オフィスコラムにて掲載しておりますので、下記のリンクから是非ご覧ください。
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