新宿街角コラム
「異国情緒あふれるエスニックタウン 大久保」
都内屈指のコリアンタウンとして有名な大久保・新大久保エリア。
現在では韓流文化の街から多国籍街として新たな展開を見せており、タイやベトナムを始めとする東南アジアやムスリムなど、多様な文化が共生しています。
大久保の街区は縦に細長く道が走っています。
江戸時代初期当時の下級武士屋敷の敷地割りに基づいており、この歴史を継承する街区が、人々が雑居する空間の襞を形成する要素となっています。
歌舞伎町に隣接する立地であることや、外国人留学生の増加に伴い、住宅地の中に専門学校やホテルが出来たため、それらが混在して雑居空間をつくりだしているのです。地域の中心軸となる大久保通りには外国語の看板も並び、まるで異国に来たかのような雰囲気を感じさせます。
明治40年代、「郊外生活」が流行し、大久保に新住民が移り住んできたため貸家が激増。外国人や軍人の住まいもあり、毛色の変わった人々が住んでいたといいます。
大正末から昭和初期は大久保通り商店街を中心にハイカラな街として発展し、終戦後、住民の大半が入れ替わりました。
戦後新たに区画整理事業によってつくられた歌舞伎町。
そのベッドタウンとして大久保では木造アパートが多く建てられ、昭和30~40年代には木造アパートや住宅が密集する市街地を形成しました。
日本語学校も林立し、留学生が街に多く住んだことにより、彼らが日常的に利用する母国の食堂・食材店や美容院が増加。こうして町が活性化されていきました。
その後も韓国とのワールドカップ共催、韓流ブームなどを通して韓国系店舗が増加するとともに、東南アジア系のおしゃれな店舗も増えて、大久保はエスニックタウンとして知られるようになりました。
イスラム横丁
コリアンタウンの反対側にはイスラム横丁があり、イスラムの律法に則った食材と認められた食品、ハラルフードを取り扱う店が点在しています。
また、モスクもあるのでお祈りも可能。ハラルフードとモスクで発展を遂げており、国際色豊かな町並みが感じられます。
町にはマレー語やインドネシア語、アラビア語など異国の文字があふれ、イスラムの人たちの活気に満ちています。
物価も安く、普通のスーパーでは手に入りにくい高い食材や調味料がリーズナブルな値段で手に入ります。
イスラム教は色々な国で信仰されているので、中東諸国、インド、パキスタン等、様々な国の料理を作ることができます。
スパイシーで野菜や豆を多用したヘルシーな料理が多いです。
皆中稲荷神社
百人町には皆中稲荷神社という神社があり、新宿の発展と共に重要なる地位を与えられ、由緒ある歴史をもつ神社として信仰されています。
江戸時代、現在の新宿区百人町に徳川幕府の「鉄砲組百人隊」が駐屯しており、旗本や上下の士に篤く信仰されていたそうです。
隊士が稲荷の霊夢により百発百中の腕前に上達したことが起源といわれており、「皆中(みなあたる)の稲荷」と称えるようになり、それ以後「皆中稲荷神社」と称されるようになったといいます。
現在でも「あたる」「当選」など勝運向上のパワースポットとして宝くじや試験の合格祈願などたくさんの方がお参りに訪れています。
新宿区百人町壁画プロジェクト
また、新大久保駅のガード下には壁画ペイントが施されています。
これは警視庁新宿警察署からの依頼であり、環境浄化対策の一環としてはじまった新宿区百人町壁画プロジェクトによるものです。
2012年度より3年3期に渉って、文化学園大学造形学部生活造形学科(※2014年度より「デザイン・造形学科」に名称変更)の有志学生と教員が、JR山手線の新宿駅と新大久保駅間の高架脇の壁面・全長約163メートルに巨大壁画を描きました。
地域の防犯と落書き防止のため行われた同プロジェクトに対し、新宿警察署から防犯功労者表彰式にて感謝状が贈られました。
最後に
大久保エリアは多様な文化が共存し、都市の力がみなぎっています。新しいビジネスチャンスを掴みませんか。
株式会社TFCが他社に負けないネットワークで理想の事務所探しをお手伝い致します。
2017年3月21日現在