大阪街角コラム
通天閣 ― 大阪の“人情”が空へ伸びる場所
(筆者撮影)
大阪・浪速区。
賑やかで、どこか懐かしい風景が広がる 新世界 にそびえる一本の塔――
それが大阪のランドマーク 通天閣 です。
黄金の展望台、派手なネオンサイン、串カツの香り、昭和の趣。
通天閣を中心とするこのエリアには、 “これぞ大阪” と言わんばかりの活気があふれています。
1.歴史の積み重なった「大阪の象徴」
初代通天閣が生まれたのは1912年。
当時のパリ・エッフェル塔や凱旋門を模したデザインで、「天に通じる高い建物」という名の通り、大阪の近代化の象徴として多くの人を魅了しました。
現在の2代目通天閣は1956年に再建されたもの。
戦後の混乱期を乗り越え、大阪の復興を象徴する存在として再び街の中心に立っています。
2.地元と観光客が混じり合う“新世界”の空気
通天閣の足元に広がる新世界は、観光客のワクワクと、地元の人の生活感が混ざり合う独特な街。
・串カツ店の呼び込みの声
・将棋クラブで指される真剣な一手
・ジャンジャン横丁の人情味あるやり取り
ここでは、観光地でありながら “大阪のおっちゃん・おばちゃん” の息づかいが感じられる、温度のある光景に出会えます。
(筆者撮影)
3.ひと味違う展望台の魅力
通天閣の展望台では、大阪の街並みを360度見渡すことができます。
高層ビルが立ち並ぶ梅田方面から、レトロな町並みが続く南側まで、一望すると街の表情の幅広さに驚かされます。
幸福の神様 ビリケンさん が鎮座するフロアでは、足の裏をなでながら願い事をする姿が名物に。
“観光のための展望台” を越えた、ちょっとした祈りや願いが集まる場所でもあります。
まとめ:古さと新しさ、人情と刺激が混ざる街
通天閣は、高さそのものよりもその下に広がる「人の気配」こそが魅力の象徴です。
観光地でありながら、生活のにおいが漂い、懐かしさと活気が共存する街・新世界。
通天閣を中心としたこの場所には、大阪らしい人情・笑顔・エネルギー が詰まっています。