新宿街角コラム
代々木の隠れ名所「代々木VILLAGE」閉館へ
かつては予備校の街として知られた代々木も、現在では新宿駅のすぐ隣にありながら、新宿とは違った長閑な街が広がっています。小さなビルが立ち並ぶ一角に、「代々木VILLAGE」という隠れた名所があるのをご存じでしょうか?都会の真ん中にひっそりと佇む、緑豊かでカントリー調な、まるでオアシスのような場所でしたが、人知れずひっそりと閉館の時を迎えようとしています。
代々木VILLAGEってどこ?
※Google Mapより引用
代々木駅の交差点を渡り南西に進むと、ビル街に囲まれた一角に、細く曲がりくねった公園のような緑地があります。ここが「代々木VILLAGE」です。
※Pinterestより引用
植物が多く生い茂るこの場所は、株式会社KURKKUがプロデュースした小規模なショッピングモール。10あるテナントの大半はレストランで、ボリューミーな肉料理やカレーライスを食べたり、落ち着いた場所でコーヒーを飲むことができます。
特徴的なのは、なんといっても「緑」。敷地を埋めつくすように植えられた植物の中には、海外が原産の植物が含まれていて、中にはスペインから船で運んできて移植した推定樹齢500年のオリーブの木もあります。2階部分から園内を見下ろすこともできていて、この施設が丸ごと植物園のような作りになっています。
開館の経緯
※Pinterestより引用
東京の都会の中にある、緑豊かなテーマパークのようなショッピングモール。オープンは2011年のこと。コンセプトの中心となった総合プロデューサーの小林武史氏によると、「代々木という町が変わったら、おもしろいことになるな…最初に思ったのが、まずそのこと。原宿、新宿に挟まれた代々木駅から徒歩1分あまり、しかも600坪超のスペースというのは、それはやりがいがあるというものです。」(一部抜粋)
小林武史氏は、総合プロデューサーとして、施設全体の基本設計を行うとともに、最高峰の音響設備を導入し、音楽を最良の音質でお酒とともに楽しめる「MUSIC BAR」をプロデュース。海外産の植物も織り交ぜた緑豊かな空間と音楽とのコラボレーションが実現した、複合空間となりました。
この細く曲がりくねった土地の両隣には、代々木ゼミナールの本部ビルとSAPIX小学部(現在は代々木ゼミナールの子会社)の本社ビルがあります。かつては「予備校の街」として名を馳せた代々木ですが、現在では代々木ゼミナールの本部校も代々木駅の北西、新宿駅に近いエリアに移転しており、代々木VILLAGEはその跡地に建てられました。そのため、代々木VILLAGEの土地の所有者は代々木ゼミナールとなっています。
意外な閉館理由
2020年12月29日をもって、開業からわずか9年での閉館となりますが、その理由としては「借地契約期間の終了」とのことです。植物は他の場所へ移転し、建物も取り壊されることが決まっていますが、その後この場所がどうなるかは決まっていません。
「都会のオアシス」として、代々木という町を知らしめ、多くのリピーターを呼び、地元の人々からも愛された代々木VILLAGE。惜しまれつつ、それでいて人知れずひっそりと閉館を迎えますが、まだまだイベントも行われるなど、フィナーレへ向けて盛り上がりを見せています。まだ訪れたことがない方は、閉館前に是非訪れてみてはいかがでしょうか。
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