新宿街角コラム

三角形という独特の形状が特徴的な新宿のシンボル、新宿住友ビルの大規模リニューアル工事に伴い、公開空地だった場所に完成した「三角広場」。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、予定より遅れての開業となった三角広場の、建設の経緯や現在の状況、入居するテナントについて解説します。

三角広場　建設の経緯

※Google Mapより引用

三角形の独特の形状が特徴的な新宿住友ビルは、竣工から40年以上が経過しており、老朽化が目立ってきたことから、住友不動産は大規模リニューアル工事に着手。

その際に、この新宿住友ビルの北、東京メトロ丸の内線の西新宿駅側に存在していた公開空地を再整備し、全天候型のイベントスペースとすることになりました。

公開空地だった場所は、天井高25mで全面ガラス張り、総面積約6500㎡の屋内アトリウム広場となり、そのうち約3250㎡はイベントスペースとして整備されました。イベントスペースには約2000人を収容可能で、スポーツやお祭りなどのイベントの他、4K対応大型ビジョンも備え付けられ、パブリックビューイングへの利用も想定されています。また、広場としての機能のみならず、店舗などの商業施設が充実し、地下にはイベントホール「新宿住友ホール」と駐車場が入ります。

また、災害発生時には帰宅困難者の一時滞在施設として最大約2850人を受け入れ可能としています。

開業延期と現状、入居テナント

新宿住友ビル　三角広場は、本来2020年6月1日の開業を見込んでいましたが、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、開業が延期。

実際6月1日に開業したのは、大規模リニューアル工事に伴い長期間閉鎖されていた正面入り口、地下通路との接続部分、一部の店舗、新宿住友ホールのみで、その後6月15日から地下部分の店舗を順次開業、新宿住友ビルの大規模リニューアル工事が終了したのが6月30日のことで、三角広場の開業は1か月遅れの7月1日となりました。イベントスペースとして整備された三角広場でしたが、政府の方針や東京都の情勢を踏まえ、当初予定されていたアトリウムでのイベントも見合わされることになりました。

8月ごろからは、一般の方でも弾くことができるピアノが不定期で登場するようになった他、10月に入り、物産展や、ファッションブランド・ホビーメーカーなどによる人数や規模を縮小したイベントが企画・開催されるようになりました。

三角広場に入居しているテナントは全部で26あり、中には住友不動産販売や法人向けシェアオフィス「ベルサール」も含まれています。店舗は主に地下1階に集中しており、1階にある店舗は三角広場に面しています。

飲食店では、タリーズコーヒーやびっくりドンキー系列のハンバーグレストラン、パスタ専門店にハンバーガーショップ、スープカレー店、ラーメン店、讃岐うどんや懐石料理や抹茶などの和食料理屋、会員制クラブの他、サラダの専門店、日本に初上陸したシンガポール料理の老舗、ドイツ料理のビアレストラン、台湾の小籠包専門店、スンドゥブなどの韓国鍋料理専門店、牡蠣料理専門店が入居しています。

物販では、医薬品のトモズ、眼鏡のオンデーズ、ダンロップのゴルフショップ、オフィス型コンビニエンスストアの他、オフィスビルに初出店した食料品専門のスーパー、人工知能「AI」の技術を体験できる店舗が入居しています。

今後の眺望

イベントスペースとして整備された三角広場にとって、人と人が「密」になってしまうイベントなどは開業直後から自粛が続いており、小規模なイベントが開催されるようになったのはつい最近のことです。それでも広いイベントスペースを活用したイベントが企画されており、広場に設置された4K対応大型ビジョンを用いた演出も予定されています。

日本初上陸のシンガポール料理店やAI技術体験など、話題性の高い店舗も多く、経済活動が東京でも徐々に再開していることから、今後は感染対策を万全にしつつ、徐々にイベントなどが増え、イベントスペースとして整備された三角広場の本来の能力を発揮していくことでしょう。

行く行くは隣接する東京都庁とともに、観光地である西新宿の需要の掘り起こしにも貢献し、今後の西新宿エリアの発展に寄与していくことになるでしょう。

新宿賃貸事務所.comでは、新宿周辺の賃貸オフィスを紹介しています。賃貸オフィス物件をお探しの際は、下のお問い合わせフォーム、もしくはお電話（0120-95-5129）よりお気軽にご相談ください。